日本に住んでいる中国人の方がカナダビザを申請するとき、渡航歴は審査結果を大きく左右する重要な要素です。「過去にどの国へ行ったことがあるか」「どのくらい滞在したか」といった情報は、カナダ移民局があなたの信頼性を判断する材料になります。
この記事では、渡航歴がカナダビザ審査にどう影響するのか、日本在住の中国籍の方に向けて具体的に解説していきます。
なぜ渡航歴がカナダビザ審査で重視されるのか
カナダ移民局(IRCC)は、申請者が「カナダに入国した後、きちんと帰国するかどうか」を非常に重視しています。渡航歴は、この点を判断するための重要な証拠となるのです。
渡航歴が示す3つのポイント
- 過去にビザのルールを守って帰国した実績があるか
- 経済的に海外旅行ができる余裕があるか
- 母国や居住国との結びつきがどの程度あるか
例えば、過去5年間でアメリカ、イギリス、オーストラリアなどの先進国を訪問し、すべてビザの有効期限内に帰国している実績があれば、カナダ移民局はあなたを「信頼できる旅行者」と見なしやすくなります。
日本在住であることのメリット
中国本土から直接申請する場合と比べて、日本に在住している中国人の方には有利な点があります。日本での在留資格を持っていること自体が、ある程度の社会的・経済的な安定を示す証拠になるからです。
特に、日本で就労ビザや永住権を持っている方は、日本との強い結びつきがあると判断され、審査でプラスに働くことが多いです。
プラスに働く渡航歴とは
すべての渡航歴が同じように評価されるわけではありません。カナダビザ審査でプラスに働きやすい渡航歴について見ていきましょう。
高評価を得やすい渡航先
- アメリカ(特にB1/B2ビザでの渡航歴)
- イギリス、アイルランド
- オーストラリア、ニュージーランド
- シェンゲン協定加盟国(フランス、ドイツ、イタリアなど)
- 日本(すでに居住中の場合は在留実績として評価)
これらの国々は入国審査が厳しいことで知られています。そのため、これらの国のビザを取得して渡航した実績があれば、「他国でも審査を通過した信頼できる人物」という印象を与えられます。
具体的な成功事例
実際に、日本で技術・人文知識・国際業務の在留資格を持つ30代の中国人女性が、カナダ観光ビザを申請したケースを紹介します。
彼女の渡航歴は、過去3年間でアメリカに2回(観光)、韓国に3回(観光)、タイに1回(観光)でした。すべて滞在予定期間内に帰国しており、この実績がカナダビザ審査で高く評価され、申請から約2週間で承認されました。
マイナスに働く可能性のある渡航歴
一方で、審査にマイナスの影響を与える可能性のある渡航歴もあります。心当たりがある方は、申請前に対策を考えておくことが大切です。
注意が必要なケース
- 過去にカナダや他国でビザの滞在期限を超えた(オーバーステイ)経験がある
- ビザ申請で虚偽の情報を提出したことがある
- 入国拒否や強制退去の記録がある
- 渡航歴がまったくない、または非常に少ない
渡航歴が少ない場合の対処法
「これまであまり海外に行ったことがない」という方も心配する必要はありません。渡航歴が少ない場合は、他の要素で信頼性を示すことができます。
- 日本での安定した雇用証明(在職証明書、給与明細など)
- 十分な預金残高の証明
- 日本での在留期間の長さ
- 家族が日本にいること(配偶者や子どもなど)
- カナダ渡航の明確な目的と具体的な旅程
これらの書類をしっかり準備することで、渡航歴の不足を補うことが可能です。
渡航歴の正しい申告方法
カナダビザ申請では、過去10年間の渡航歴を申告する必要があります。ここで虚偽の申告をすると、ビザ拒否だけでなく、今後の申請にも悪影響を及ぼす可能性があるので注意してください。
申告時の注意点
- すべての渡航を正確に記載する(短期間の旅行も含む)
- 入国日・出国日はパスポートのスタンプを確認して正確に
- 渡航目的(観光、出張、留学など)を明確に記載
- 過去のパスポートの渡航記録も忘れずに確認
パスポートを更新した場合
パスポートを更新している場合、旧パスポートの渡航記録も申告対象になります。旧パスポートが手元にある場合は、スタンプを確認しながら正確に記入しましょう。旧パスポートを紛失している場合は、出入国記録を取り寄せるなどの方法もあります。
日本在住の中国人に多い質問。
Q. 電子渡航認証(eTA)だけで入国した国は記載すべき?
はい、eTAを使って入国した場合も渡航歴として申告が必要です。
ビザ申請を成功させるためのポイント
最後に、日本在住の中国人の方がカナダビザ申請を成功させるためのポイントをまとめます。
申請前にやっておくべきこと
- 過去10年間の渡航歴を時系列で整理する
- 旧パスポートがあれば、スタンプを確認しておく
- 日本での在留資格・雇用状況を証明する書類を準備する
- 十分な資金があることを示す銀行残高証明を取得する
- カナダ渡航の目的と帰国の意思を明確に説明できるようにする
書類準備のコツ
カナダ移民局は、申請書類の内容に矛盾がないかを細かくチェックします。渡航歴の申告内容とパスポートのスタンプ、そして補足書類の内容が一致しているか、提出前に必ず確認してください。
また、書類は英語またはフランス語で提出する必要があります。日本語や中国語の書類は、認定翻訳者による翻訳文を添付しましょう。
ビザ申請についてお気軽にご相談ください
書類の準備や申請手続きでお困りの方は、専門家にご相談ください。

